奈良県川西町は東西約3ｋｍ、南北2kmとコンパクトな町でありながら、のどかな田園風景、大きな工場が集まる工業団地、閑静な住宅街といった様々な表情を持つ町といえます。また、古代から飛鳥や南都との関わりも深いことから名所旧跡が残り、室町時代には観阿弥・世阿弥が所属した「結崎座（のちの観世座・観世流）」の本拠地であったことから「観世流能の発祥の地」としても知られています。油掛地蔵は「できもの」を治してもらうために願をかける日に、油を塗りかけるならわしがあることから名前がつけられました。結崎面塚は能楽観世流の創始者である観阿弥が御前演奏の成功を糸井神社に祈願したところ、能面とネギを授かったという伝説に由来する塚です。